劇場霊

劇場霊 (角川ホラー文庫)

加藤 淳也 KADOKAWA/角川書店 2015-10-24
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by ヨメレバ

感想を一言で言えば、「普通」。
映画をノベライズ化した作品で、島崎遥香が主演を務めていたから一応有名なのかもしれない。
ただ、ホラーとしては普通の作品だったというだけ。

か弱い風貌の沙羅は、女優だ。しかし、有名というわけでもなく、死体役など――端役としてドラマに出演している。
そんな彼女は芝居がしたいと言うが、マネージャーの沢木からは「女優として自分に何が足りていないか考えろ」と言われる。反論する事も出来ないまま、黙り込む彼女に沢木は『鮮血の呼び声』という舞台のオーディションへの参加を薦める。
オーディションには、同じ事務所で売れっ子女優の篠原葵も参加するという。悩みながらも、これがラストチャンスと沙羅はオーディションへ。
無事にオーディションを通った沙羅。芝居が出来る喜びに浮かれる彼女は、これから自分が恐ろしい出来事に巻き込まれるなど……知る由もなかった。

若さを保つために少女の生き血を浴びたという、エリザベートの生涯を描いた新作舞台の稽古場で起きる事件。ありきたりではあるが、Fate/GOでカーミラを愛用してる私としては期待はしていたが、思ったほどではなかった。
エリザベートの内面を映し出す分身として用意された人形が、物語の鍵となるのだが――これ映像で見た方が面白かったんじゃないだろうかと読みながら思った。
山も無く谷も無く、淡々とした文章。もうちょっとメリハリ欲しかったなーなんて思うし、終わり方にモヤモヤする。その終わり方だと、主人公達が犯人だって言われるよね?
それほど長くは無いので、一気に読み切る事が出来る。ホラーを求めて読むと、物足りなさを感じるが、ささっと読める小説を探している人には良い長さではないだろうか。

……ちょうだい……ちょうだい

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けんえん。 1

けんえん。 1 (アヴァルスコミックス)

風越洞×壱村仁 マッグガーデン 2015-11-14
売り上げランキング : 49314

by ヨメレバ

何でこの子は大きな犬を背負っているのだろうか?
けんえんって言ったら、犬猿だよな?
この犬…、擬人化するのか!?
なんて事を考えながら、表紙買いしてみた。

昔々、玃猿(かくえん)と呼ばれる猿の妖怪が静岡県の見付村に矢文を射た。
それは村の娘を攫うという脅迫文で……、旅の修行僧が阻止しようと行動を起こす。
娘を助けるため、長野県の寺にいる妖怪退治を行う疾風のもとを訪ねる。
その疾風は見た目は大きなただの犬。
本当にこの犬が妖怪退治を行うのかと疑いながらも、修行僧は疾風に猿の妖怪退治を頼む。
しかし、疾風は村人の好待遇で腹いっぱい食べて満足したのかぐっすり眠り――そのまま村の娘を攫いに来たはずの玃猿に連れられて行ってしまった。
呆然とする修行僧。
そして、そこから始まる玃猿・マシラと霊犬(人にもなれるよ!)・疾風の物語。

題名から、マシラと疾風は喧嘩ばっかりしてるのかな?と思いきや、良いコンビであった。とにかく、見ていてほのぼのする。
玃猿とは人の女を攫い、孕ませる。産まれる子供は玃猿の雄のみとされ、玃猿は単独では子孫を残す事ができない。マシラ以外の玃猿、長であるヒヒ様・サトリ・双子のヤマビコとヤマコがいる。全員褐色の肌をしており、猿のような尻尾が生えているのが特徴だ。
マシラはヒヒ様に助けてもらった恩に報いるために、村の娘を攫おうとしたが――失敗。ヘタレなマシラは、疾風との生活の中で、どのように成長していくのかが楽しみ。
疾風は普段、白い大型犬の姿をしているが犬耳の生えた長髪で狩衣(?)を着た男性の姿になる事ができる。マシラに文句を言いながらも、マシラの手助けをする。妖怪退治をしていると言うが、一宿一飯の恩によりマシラのもとで生活を始める。ちなみに人の姿になれる事を知っているのはマシラのみ。ヒヒ様達はただの犬だと思っている(多分)。

話のテンポは遅めで、じっくりと進んでいく感じ。
あやかし昔話という割には1巻時点で玃猿と霊犬ぐらいしか要素が無いので、これから増えるのかな?と言ったところである。もっと、山に住む妖怪出て良いのよ?
ちなみにイチオシは海にいる時の疾風(犬)の反応だ。

お願いします! ちゃんと世話するで!

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刀剣乱舞─ONLINE─アンソロジーコミック ~誉!~

刀剣乱舞─ONLINE─アンソロジーコミック ~誉!~ (花とゆめCOMICS)

田中メカ,弓きいろ,山田南平 他 白泉社 2016-10-20
売り上げランキング : 1563

by ヨメレバ

刀剣乱舞、やってます。
数ある刀剣乱舞アンソロジーの中で、唯一見た瞬間に買う事を即決した本だ。
他の本が悪いというわけではなく、描き下ろしイラストを描いている方々に私の好きな作家が多かったというだけである。
幼い頃から読んでいる「パタリロ」の魔夜峰央先生や「フルーツバスケット」の高屋奈月先生、「B・V・ローズ」の日高万里先生に「龍の花ずらい」、「まなびや三人吉三」の山田南平先生の描き下ろしイラストを見るためだけに買った。後悔はしていない。
収録されている漫画は花LaLa onlineにて掲載されていたものがほとんどだったため、どうしても描き下ろしの方に目がいってしまう。

表紙を開いた瞬間、盛大な出オチにしばらく笑いが収まらなかったのは良い思い出だ。
ありがとう魔夜峰央先生。腹筋死んだ。
日高万里先生は予想していたキャラクターを描いていたので、とても嬉しかった。そして可愛かった。
全体的にほのぼのしているため、戦闘シーンが見たいという方には物足りないだろう。
キャラ崩壊や一人称間違いは起きていなかったため、個人的には良かったと思う。
刀剣男士は短刀の出番が多く感じられたが、ほぼ全振りが出ているためバランスは良い。

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はばたけ!猛禽アパート 1

はばたけ! 猛禽アパート 1 (B’s-LOG COMICS)

寿トロ KADOKAWA/エンターブレイン 2016-08-01
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by ヨメレバ

そこそこの進学校に通う籠内 千鳥(かごうち ちどり)は、ある日、フクロウを連れた変人に出会う。逃げるように帰宅すると、家は差し押さえられており、両親は多額の借金を残して蒸発。借金取りに追われる身となった。
そんな千鳥を助けてくれた変人・夜鷹の管理する猛禽アパート「小鳥遊荘」で、フクロウのヒナの世話をしながら、新しい生活を始める事になる……。

猛禽の文字と可愛いメガネフクロウのイラストにホイホイされ、買ってみた。
しかし、ほのぼの系かな?と思いきや、どこのラノベテンプレ主人公かと思う主人公の発言やギャグ。
猛禽ネタを求めて買った場合、キャラの濃すぎて途中で閉じてしまいそうだと感じた。
話数が進むにつれて主人公・千鳥が落ち着きを持ち始めるので、読みやすくはなるが――前半は凄かった。
両親が借金を残して失踪し借金取りに追われる高校2年生の主人公やお世話になるアパートの大家(猛禽遣い??)・夜鷹、同じアパートに住む同じ高校の後輩(金持ちの坊ちゃん)・城ケ崎など、とにかくキャラが濃い。メインキャラ以外も濃い。
癒しはメガネフクロウのヒナ・アモンとハムスター・ちょろぎなどの動物たち。
ただし、猛禽に癒しを求めて買う作品では無いと感じた。
とりあえず、アモンは可愛い。

…アモンの育て方教えてくれないか?

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ヴァニシング・スターライト I

ヴァニシング・スターライト I (カドカワコミックス・エース)

有坂 あこ KADOKAWA/角川書店 2016-08-24
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by ヨメレバ

Sound HorizonのシングルCD「ヴァニシング・スターライト」のコミカライズ版。
元々音楽として楽しんでいた作品がコミカライズ、ノベライズされると聞いた時は、驚きと喜びを感じた。
物語は「よだかの星」「Mother」「Interview with Noël」の3曲を元に、有坂あこ氏と時田とおる氏の解釈で描かれている。

「何の為に歌ってるの?」――自分を支える唯一の音楽活動に行き詰まりを感じたノエルは、問う。
そこに現れた全身真っ黒なサングラスの男は、不敵な笑みを浮かべながら答える――「君の音楽を聴かせてもらったよ」と。
バンド仲間に裏切られたばかりのノエルは、男の言葉を聞かずにその場を去るが、知らぬ内に男――Revo――のプロデュースによりメジャーデビューする事になっていた。
Revoに反発するも、軽く流されるばかり。しかし、いつしか周りには自分を傷つける人ではなく、自分を応援する人がいた。
Revoに渡された本を読み、ノエルは気づく。自分が「何の為に歌っている」のかを……。

読了後の感想を簡潔に言えば、良かったの一言。本当にもう、最高としか言えない。
「よだかの星」は、元々初回限定版に付属する神風動画が制作したミュージックビデオとして、一部がコミカライズされている場面があるため、どこか懐かしい気持ちになりながらページをめくった。
最初はノエルを応援しながら、最後は祖母のような気持ちでノエルの成長を感じて泣きそうになりながら読んだ。
あの、これ――2冊で完結しちゃうやつですか? そうなんですか? そう思わずにはいられない。
もっと、ノエルの成長を見たいと思う。けれど、きっとそれは叶わないだろう。
しかし、Sound Horizonは、Revoことグラサンは「人それぞれの解釈を楽しんでもらいたい」と言っている。
だからこそ、自分の中のノエルの成長を見続けていきたい。
 
生きてるなら燃えてやれッ

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